スーパーの鮮魚コーナーやお魚屋さんで、よく「刺身用 柵(さく)」と書かれた商品を見かけませんか。
お造りとして綺麗に並べられたパックの横に、ブロックのままドーンと置かれているアレです。
「切るのが面倒くさそう」と敬遠されがちですが、実はこれ、魚好きにとっては宝の山なんですよ。
今回は、この「柵」について、釣太郎ならではの視点でその魅力を語り尽くします。
そもそも「柵(さく)」とは?
柵とは、魚を三枚おろしにしたあと、皮と骨を取り除き、四角いブロック状に切り出した身のことを指します。
要するに「切ればすぐ刺身になる直前の状態」のことですね。
見た目が木の柵(しがらみ)や、建材の板に似ていることから、こう呼ばれるようになったと言われています。
関東では「柵(さく)」、関西では「短冊(たんざく)」なんて呼ばれることもありますね。
なぜ「柵」で買うのがおすすめなのか
「切れてる刺身の方が楽じゃないか」と思う方もいるでしょう。
しかし、あえて柵を選ぶのには、決定的な3つの理由があるんです。
1. 鮮度が段違いに保てる
これが最大のメリットです。 魚の身は空気に触れた瞬間から酸化(劣化)が始まります。
最初から切られている刺身は、空気に触れる表面積が広いため、どうしても鮮度が落ちるのが早いんです。
一方、柵の状態であれば、空気に触れるのは表面だけ。
内側の身は守られているので、食べる直前に包丁を入れることで、切りたてのプリプリした食感と風味を味わうことができます。
釣り人が現場で魚をあえて柵の状態にして持ち帰るのも、この鮮度維持が理由なんですよ。
2. 自分好みの厚さに調整できる
お店の刺身は、万人が食べやすい一般的な厚さにスライスされています。
でも、「今日はマグロを分厚く切って、口いっぱいに頬張りたい!」とか、
「白身魚だから薄造りにしてポン酢で食べたい」なんて気分の日もありますよね。
柵で買えば、厚切りも薄切りも自由自在。 角切りにして山かけにするのも良し、サイコロ状にしてポキ丼にするのも良し。
料理の幅が一気に広がります。
3. お財布に優しい
実は、柵は刺身パックよりも割安に設定されていることが多いんです。
お店側としても「切って盛り付ける手間」が省ける分、価格を抑えて提供できるんですね。
同じ値段なら、柵の方が量が多かったり、より良い部位が買えたりします。
少しの手間を惜しまなければ、コスパ最強の食材と言えるでしょう。
釣太郎流・美味しい柵の選び方
最後に、美味しい柵を選ぶコツを一つだけ伝授します。
それは「ドリップ(赤い汁)」が出ていないものを選ぶこと。
トレーの中に赤い汁が溜まっているものは、旨味が逃げ出してしまっています。
表面に艶があり、角がピンと立っているものが新鮮な証拠ですよ。

