釣りの話になると、
よく出てくる言葉があります。
「魚は変温動物だから水温次第」
では、
アオリイカは魚ではない。
それでも同じ考え方でいいのか。
そもそも、
変温動物とは何なのか。
このあたりを一度きちんと整理すると、
釣りの考え方がかなりクリアになります。
そもそも変温動物とは何か
変温動物とは、
自分で体温を一定に保てない生き物のことです。
周囲の環境温度に、
体温がほぼそのまま影響されます。
代表例は、
魚類、両生類、爬虫類、昆虫など。
水温や気温が下がれば、
体温も下がる。
体温が下がれば、
代謝が落ち、動きが鈍くなる。
これが変温動物の基本構造です。
人間はなぜ違うのか
人間は恒温動物です。
寒くても、
暑くても、
体温をほぼ一定に保ちます。
だから、
寒くても頭は回る。
暑くても動ける。
この感覚のまま魚やイカを考えると、
判断を誤ります。
魚は完全な変温動物
魚は水温=体温です。
水温が下がれば、
・消化能力が落ちる
・動きが鈍くなる
・捕食回数が減る
水温が上がれば、
・代謝が上がる
・泳ぐ量が増える
・エサを追う
釣果が水温に直結する理由は、
ここにあります。
ではアオリイカは変温動物なのか
結論から言うと、
アオリイカも変温動物です。
イカは魚ではありませんが、
体温調整の仕組みは魚とほぼ同じ。
水温に完全に支配されています。
アオリイカは魚以上に水温に敏感
ここが重要なポイントです。
アオリイカは、
魚以上に水温変化の影響を受けやすい生き物です。
理由は単純で、
・運動量が多い
・脳が発達している
・捕食が能動的
つまり、
代謝が落ちると影響が大きい。
水温が下がると、
一気に動かなくなる。
アオリイカの水温反応の特徴
アオリイカは、
水温に対して以下のような反応を示します。
・水温が安定 → 行動が安定
・水温が急低下 → 抱かなくなる
・水温がじわ上がり → 一気に活性が出る
特に重要なのは、
急変に弱いという点です。
なぜ冬でもアオリイカが釣れるのか
「寒いのにアオリイカ釣れた」
これは珍しい話ではありません。
理由は、
水温が下がりきって安定しているからです。
水温が低くても、
一定ならアオリイカは順応します。
逆に、
暖かい日が続いた後に寒波が入ると、
一気に反応が消えます。
これは変温動物の典型的な反応です。
変温動物の本質は「慣れ」
変温動物は、
温度そのものより、
変化のスピードに弱い。
・15℃で安定 → 普通に生活
・18℃から15℃に急低下 → 動けない
釣り人が
「今日は寒い」
と感じる日ほど、
海中では
「昨日よりどう変わったか」
が重要になります。
釣りで重要なのは
魚とイカの“体感”
人は気温を基準に行動する。
魚とイカは水温を基準に行動する。
この違いを理解できると、
釣れない理由が明確になります。
・季節が悪いのではない
・時期がズレたのでもない
・水温変化が合っていない
原因はほぼここです。
アオリイカ釣りにどう活かすか
アオリイカを狙うなら、
見るべきは月や気温ではありません。
・水温
・水温の推移
・急変があったか
これだけで、
「今日は抱く日か、抱かない日か」
かなりの精度で見えてきます。
まとめ
アオリイカも完全な変温動物
魚は変温動物。
アオリイカも同じく変温動物。
違うのは、
反応の鋭さ。
アオリイカは、
水温の変化に正直すぎる生き物です。
だからこそ、
水温を読めば、
行動も読めます。
釣りは、
魚やイカの立場で考えた瞬間から、
一段深くなります。

