釣りをしていると、
「今日は寒いからダメそう」
「もう春やから魚動くやろ」
そんな会話をよく耳にします。
これはすべて、人間側の基準=気温で考えている状態です。
しかし、海の中にいる魚は、
人間が感じている気温を一切知りません。
魚が基準にしているのは、
水温ただ一つです。
人は「気温」で世界を判断している
人間は陸上生物です。
服装、体調、行動、すべてが気温に左右されます。
・今日は寒い
・今日は暖かい
・急に冷えた
・春らしくなってきた
この感覚は、
空気の温度=気温によって生まれています。
そのため、釣りにおいても無意識のうちに、
「季節」「月」「気温」を基準に判断してしまいます。
魚は「水温」でしか世界を認識できない
魚は水中生物です。
魚にとっての世界の温度は、
水温がすべてです。
気温が10℃でも、
水温が18℃あれば魚は活発です。
逆に、
気温が20℃でも、
水温が12℃なら魚は動きません。
このズレを理解できていないと、
釣りは一気に難しくなります。
なぜ水温が魚の行動基準になるのか
魚は変温動物です。
体温を自分で一定に保つことができません。
つまり、
・水温が下がれば代謝が落ちる
・水温が上がれば活動量が増える
食欲、回遊、捕食スイッチ、
すべてが水温に直結しています。
人間の「寒い・暑い」とは、
根本的に仕組みが違います。
「季節外れに釣れる魚」の正体
「もうこの時期ちゃうのに釣れた」
「まだ早いと思ってたのに釣れた」
こうした現象のほとんどは、
水温が合っていただけです。
カレンダーでは季節外れでも、
魚にとっては“適水温”。
魚は暦を一切気にしません。
水温が合えば、普通に行動します。
南紀の釣りが難しく、面白い理由
南紀は黒潮の影響を強く受ける海域です。
そのため、
・同じ2月でも水温が年で違う
・数日で水温が変わる
・エリアごとに差が出る
結果、
「季節通りに釣れない」
「読めない」
しかし逆に言えば、
水温を見ている人だけが結果を出せる海でもあります。
水温は「数値」より「変化」が重要
初心者がよく見るのは、
「今、何℃か」。
しかし魚は、
上がっているか、下がっているかを重視します。
・15℃ → 16℃
たった1℃でも、魚は動きます。
逆に、
・18℃ → 16℃
この下がり方は、一気に活性を落とします。
水温は「数字」ではなく、
流れとして見ることが重要です。
釣れない理由を「気温」のせいにしない
「寒いからダメ」
「暑すぎるからダメ」
これは人間の都合です。
本当は、
・水温が合っていない
・水温変化が急すぎた
・水温と潮が噛み合っていない
このどれかであることがほとんどです。
上手い釣り人ほど、基準が魚側にある
釣果を安定させている人ほど、
こう考えています。
・今日は何月か → 参考程度
・今日は何℃か → 重要
・昨日からどう変わったか → 最重要
人の感覚ではなく、
魚の感覚に寄せて考える。
これができた瞬間、
釣りは一段階深くなります。
まとめ
魚の目線で海を見ると、釣りは変わる
人は気温を基準に行動する。
魚は水温を基準に行動する。
この当たり前の事実を、
本気で理解できているかどうか。
それが、
釣果の差になり、
経験値の差になり、
釣りの深さになります。
カレンダーを見る前に、
水温を見てください。
魚は、
そこにすべての答えを出しています。

