沢山釣れたアオリイカ。
とりあえずジップロックへ入れて冷凍庫へ。
ここまでは完璧です。
でも、後日いざ食べる時に、「やっぱり冷凍すると味が落ちるな」と感じたことはありませんか。
はっきり言いますが、それは冷凍保存のせいではありません。
十中八九、犯人は「解凍のしかた」にあります。
多くの人がやってしまうのが、水道水を直接かける「流水解凍」です。
あるいは、早く溶かしたいからと常温に放置する「自然解凍」です。
実はこれ、アオリイカにとっては最悪の仕打ちなんです。
急激な温度変化は、イカの繊細な細胞を一気に破壊します。
するとどうなるか。
旨味成分そのものである「ドリップ」が、水分と一緒に外へ流れ出してしまうのです。
結果、残るのは旨味が抜けた、ただの水っぽいゴムのような物体だけ。
これでは、せっかくの獲物が台無しです。
では、どうすればあの「ねっとり」とした濃厚な甘みを再現できるのか。
答えはシンプルで、「じらすこと」です。
食べる24時間前、あるいは当日の朝に、冷凍庫から「冷蔵庫」へ移してください。
時間をかけて、ゆっくりゆっくり温度を戻してあげるのです。
こうすることで、細胞破壊を最小限に抑え、旨味を身の中に閉じ込めることができます。
正しく解凍されたアオリイカは、一度繊維が壊れている分、むしろ釣れたてよりも柔らかく、甘みを強く感じることさえあります。
「冷凍は味が落ちる」のではなく、「解凍で味を落としていた」だけなのです。
次からは、どうか焦らず、冷蔵庫でじっくり待ってみてください。
そのひと手間で、アオリイカの真価に改めて気づくはずです。
釣太郎は、釣る楽しみだけでなく、美味しく食べる知恵も共有していきます。

