春になると、南紀一帯の磯や堤防で「チヌが爆発的に釣れ出す時期」が訪れます。
それが、いわゆる**「のっこみ(乗っ込み)」シーズン**です。
この時期は、初心者でも良型が狙え、ベテランでも数釣りが楽しめる“特別な期間”。
南紀の釣りを語るうえで、のっこみチヌは外せません。
この記事では、
・のっこみの正体
・南紀特有の特徴
・狙い方とコツ
・釣れる場所と時期
まで、実釣目線で詳しく解説します。
目次
のっこみとは何か?チヌの繁殖行動
「のっこみ」とは、チヌが産卵のために浅場へ集まる行動のことです。
チヌは春になると、
・水温が安定する
・日照時間が伸びる
・ホルモンが活性化する
ことで、産卵モードに入ります。
そして、
▶ 深場 → 磯・ワンド・堤防周りの浅場
へ一斉に移動します。
この状態のチヌは、
・群れで行動
・警戒心が下がる
・捕食量が増える
ため、非常に釣りやすくなります。
これが「のっこみが釣れる理由」です。
南紀地方でののっこみ時期はいつ?
南紀では、全国的に見てもかなり早めに始まるのが特徴です。
目安は以下の通りです。
南紀ののっこみシーズン目安
| 時期 | 状況 |
|---|---|
| 2月下旬 | 兆しが出始める |
| 3月 | 本格突入 |
| 4月 | 最盛期 |
| 5月上旬 | 終盤 |
特に、
・串本町周辺
・田辺市〜白浜町
・みなべ町
このエリアは、水温が上がりやすく、2月後半から動き出す年もあります。
「他県より半月〜1か月早い」
これが南紀の強みです。
なぜ南紀ののっこみチヌは釣れやすいのか?
南紀が全国屈指ののっこみエリアと言われる理由は、はっきりしています。
① 黒潮の影響で水温が安定
南紀は黒潮の影響を強く受けます。
そのため、
・冬でも水温が極端に下がらない
・春の立ち上がりが早い
結果として、産卵スイッチが入りやすくなります。
② 地形が「産卵向き」すぎる
南紀沿岸には、
・入り江
・ワンド
・藻場
・ゴロタ浜
・砂混じり磯
が無数にあります。
これらはすべて、
チヌにとって「理想の産卵場」です。
つまり、
産む場所が多すぎる=集まりやすいのです。
③ エサが豊富
春の南紀は、
・ノリ
・海藻
・甲殻類
・ゴカイ類
が一気に増えます。
産卵前のチヌにとっては、
「栄養補給し放題」の環境です。
これも活性アップにつながります。
のっこみチヌの特徴とは?
のっこみ期のチヌには、明確な特徴があります。
① 体型がパンパン
この時期のチヌは、
・腹が張っている
・重量感がある
・丸い
いわゆる「春太り状態」です。
40cmでも、冬より明らかに重たいです。
② 群れで入ってくる
普段は単独行動が多いチヌですが、
のっこみ期は5匹〜20匹単位で動きます。
一匹釣れた場所は、
「連発ゾーン」になる可能性が高いです。
③ エサへの反応が素直
警戒心が薄れるため、
・ウキが素直に沈む
・前アタリが少ない
・一気に持っていく
こういう“分かりやすいアタリ”が増えます。
南紀ののっこみチヌの狙い場所
① 磯場(最優先)
最強なのはやはり磯です。
狙うべき場所は、
・ワンド奥
・潮が緩むエリア
・沈み根周り
・藻場隣接部
ここは鉄板です。
② 堤防・漁港
意外と見逃せないのが堤防。
特に、
・外向きテトラ帯
・港の出口付近
・船道沿い
は、回遊ルートになりやすいです。
初心者にもおすすめです。
③ サーフ・河口周り
春は、河口絡みも要チェックです。
淡水+栄養+浅場
=チヌの好物件
になります。
のっこみ期おすすめ釣法3選
① フカセ釣り(王道)
南紀の主力です。
メリット
・食いが分かりやすい
・連発しやすい
・大型率が高い
迷ったら、まずフカセです。
② 紀州釣り(ダンゴ釣り)
堤防なら最強。
・寄せ力抜群
・居着かせられる
・スレに強い
春の港内では特に有効です。
③ 落とし込み・ヘチ釣り
産卵絡みの個体は、壁際に着きます。
・カニ
・イガイ
・フジツボ
これで直撃できます。
釣果を伸ばすための実践テクニック
① タナは「浅め」から入る
のっこみ期は中層〜表層まで浮きます。
最初は、
▶ 水深の半分〜7割
からスタートがおすすめです。
② コマセは控えめ+継続
撒きすぎは逆効果です。
・少量
・高頻度
・同じライン
これを意識してください。
③ 時合を逃さない
のっこみは「群れ勝負」です。
来たら、
▶ 30分〜1時間で爆釣
も普通にあります。
集中力が命です。
のっこみチヌの味はどうなのか?
よく聞かれます。
「のっこみチヌって美味しいの?」
答えは、
▶ 当たり外れが大きい
です。
理由は、
・抱卵・放精で栄養消費
・身質が落ちる個体もいる
ためです。
ただし、
南紀の個体はエサが豊富なので、
「普通に美味い個体」もかなり多いです。
見分け方は、
・腹が柔らかすぎない
・身に張りがある
これを目安にしましょう。
注意点:産卵期だからこそのマナー
のっこみは資源の大事な時期です。
最低限、守りたいのは、
・必要以上に持ち帰らない
・小型はリリース
・ゴミは必ず持ち帰る
未来の南紀を守る行動も大切です。
まとめ(要約)
南紀地方のチヌのっこみは、
・2月下旬〜5月
・黒潮+地形で超有利
・群れ+高活性で爆釣期
・磯と堤防が主戦場
という、日本トップクラスの好条件です。
春にチヌを狙うなら、
南紀は間違いなく“本命エリア”。
ぜひ、この時期の爆発力を体感してください。

