冬の釣りは寒い。
でも、南紀の海の中は、釣り人の熱気でムンムンしています。
狙いは一つ、30センチを超える大型の「尺アジ」。
なぜ、冬の南紀で、これほどのサイズが狙って釣れるのか。
単なる偶然や、運ではありません。
そこには、南紀特有の「地形」と、アジの習性がピタリとハマる、明確な理由があるのです。
今回は、冬の南紀で尺アジが釣れるメカニズムを解説します。
秘密は「リアス式海岸」の深さにあり
地図で南紀の海岸線を見てみてください。
ギザギザと入り組んだ、複雑な形をしていますよね。
これが「リアス式海岸」です。
この地形の最大の特徴は、「岸からすぐ近くに、ドンと深い場所がある」こと。
遠浅の海とは違い、足元の堤防から投げただけで、水深10メートル、20メートルという深場(ディープエリア)に届きます。
これが、冬のアジ釣りにおいて決定的な差を生みます。
寒さを嫌うアジが「避難」してくる
アジは、極端な水温低下を嫌います。
冬、冷たい北風が吹くと、海面付近の水温は一気に下がります。
しかし、水深のある「深い湾内」の底はどうでしょうか。
外気の影響を受けにくく、水温が安定しているのです。
まるで天然の温水プール。
寒さを嫌がった沖の大型アジたちは、居心地の良い「深場の湾内」に群れで入ってきます。
これが、冬に尺アジが接岸するカラクリです。
脂ノリノリの「メタボアジ」を狙え
冬の尺アジは、ただ大きいだけではありません。
寒い冬を越すために、体にたっぷりと脂肪を蓄えています。
捌いた包丁がベトベトになるほどの脂。
刺身にすれば、醤油を弾くほどの濃厚さ。
この味を知ってしまったら、寒さなんて忘れてしまいます。
攻略の鍵は「タナ(水深)」にあり
この時期のアジは、表層には浮いてきません。
安定した水温の「底付近」に張り付いています。
サビキ釣りなら、カゴをしっかり底まで落とすこと。
ウキ釣りなら、タナを深く設定すること。
「底ベタ」こそが、尺アジへの最短ルートです。
まとめ:地形を味方につければ、冬は怖くない
「寒いから釣れない」は、南紀には当てはまりません。
リアス式海岸という最高の地形が、大型アジを岸近くまで連れてきてくれます。
防寒対策を万全にして、ぜひ南紀の深い湾を攻めてみてください。
ズドン!と重たい、尺アジ特有の引きがあなたを待っています。

