釣り人の間では「魚は学習する」とよく言われます。
果たして本当に魚は学ぶのでしょうか?
答えは 「はい」 です。
魚は人間のような複雑な思考はできませんが、経験を通じて行動を変える能力を持っています。
この記事では、魚の学習能力について、実例や傾向を交えながら詳しく解説します。
魚が学習するとは?その仕組みを簡単に
魚の学習は、いわゆる「条件付け学習」に近いものです。
・危険な行動を避ける
・成功した行動を繰り返す
このように、経験に応じて行動パターンを変える能力を指します。
釣り場でよく見られる学習の実例
① ルアーにスレる(学習例その1)
何度も同じルアーで釣られた魚は、やがてルアーを見切るようになります。
・シーバス、青物、ブラックバスなどは特に顕著
・人気ポイントではスレが進行し、ルアーへの反応が悪くなる
・カラー、サイズ、アクションの違いが重要になる
② ウキ釣りのチヌ・グレの学習(学習例その2)
黒鯛(チヌ)やグレは賢い魚として有名。
・仕掛けの影、ウキの位置、撒き餌の投入パターンを学習
・釣り人の足音や影の位置まで記憶する個体も
・連日攻められる磯では食い渋りが激化
③ トーナメント池のブラックバス(学習例その3)
管理釣り場では顕著に学習が進みます。
・釣られた経験が何度も蓄積
・スプーンやプラグの見切りが非常に早くなる
・ナイーブな動きのルアーが有利になる傾向
④ 堤防のアジ・サバの警戒(学習例その4)
群れで行動する回遊魚も学習します。
・撒き餌の違和感、サビキのラインの太さを見抜く
・食い渋り時には極細仕掛けの方が有利
⑤ 青物のプレッシャー回避(学習例その5)
青物も短期間で学習します。
・何度もルアーを追わせると警戒心が高まる
・スレた個体はジグでは食わず、ナチュラル系ミノーにしか反応しないケースも
研究でも裏付けられる魚の学習能力
科学的にも、魚の学習能力は多数報告されています。
・餌の出る装置に決まった行動をする学習(行動心理学実験)
・網の罠からの回避学習
・特定の餌や環境を記憶し続ける実験
これらから、魚には「短期記憶」と「一定の長期記憶」が存在することがわかっています。
魚種ごとの学習傾向一覧
| 魚種 | 学習傾向 | 具体例 |
|---|---|---|
| 黒鯛(チヌ) | 非常に高い | 影・ライン・仕掛けの違和感を察知 |
| グレ | 高い | 撒き餌の投入パターンを記憶 |
| シーバス | 中~高 | ルアーパターンを見切る |
| 青物 | 中程度 | 同じルアーへの反応が悪化 |
| アジ・サバ | 低〜中 | サビキ仕掛けへの警戒 |
| ブラックバス | 非常に高い | フックアウトも学習要因 |
釣り人が注意すべき学習対策
① パターンの変化をつける
・ルアーカラー、サイズ変更
・アクションパターン変更
・撒き餌の投入リズムを崩す
② プレッシャーの少ない時間帯を狙う
・朝夕マズメ
・荒天後のタイミング
③ 人影・ライン・音の管理
・静かにアプローチ
・仕掛けをナチュラルに漂わせる
④ スレた個体は潔く見切る勇気
・すでに学習された魚は深追いせず、次の群れを探す柔軟性も必要
まとめ:魚は学ぶからこそ釣りは奥深い
魚は確実に学習する生物です。
だからこそ釣りは常に進化が求められる奥深い趣味なのです。
昨日通用したパターンが今日は通用しない。
この繰り返しが釣り人の経験値となり、知識と技術が磨かれていきます。
釣りにおいて「魚は学習する」という前提を持って挑めば、釣果アップにつながるでしょう。


