和歌山南紀の海沿いを歩いていると、
夏になるとよく見かける光景があります。
それが「黒鯛(チヌ)」が悠々と泳ぐ姿です。
防波堤の際、河口付近、浅場の砂地や岩場など、
透明度の高い水の中を黒っぽい魚影がスーッと動いていくのを目にすることができます。
今回は、南紀地方の夏の風物詩ともいえる「チヌ観察」について詳しくご紹介します。
黒鯛(チヌ)とは?
・スズキ目タイ科の魚
・正式和名は「クロダイ」
・関西では「チヌ」と呼ばれるのが一般的
・成魚は40〜50cmが一般的だが、南紀では60cm級も珍しくない
クロダイは沿岸性の魚で、内湾や河口部、岩礁帯などに生息しています。
南紀地方は黒潮の影響を受けつつも穏やかな湾が多いため、チヌの好む環境が広がっています。
なぜ夏になると見かけやすいのか?
夏場になるとチヌの行動パターンが変わり、浅場での目撃頻度が高くなります。
1. 水温が上昇するから
・チヌは比較的高水温でも活動が活発
・水温が25〜28℃程度になると活性がピークに
・浅場にも積極的に入ってきて餌を探すようになる
2. エサが豊富にあるから
・夏は小型の甲殻類、貝類、ゴカイ、藻類などが豊富
・特に岩場や河口の浅場にエサが集中しやすい
・それに誘われてチヌが浅瀬に集まる
3. 繁殖行動が落ち着く時期
・春〜初夏に産卵を終えた個体は、夏はエサをたっぷり食べて体力回復期
・食欲旺盛で行動範囲も広がる
南紀のおすすめ観察ポイント
南紀にはチヌ観察に最適なスポットがたくさんあります。
・河口の浅瀬(例:富田川河口、古座川河口など)
・防波堤沿いの浅場(例:串本、白浜、田辺など)
・磯場のタイドプール周辺
・港内の静かな湾内
水の透明度が高い日には、驚くほどはっきりと魚体が見えます。
チヌ釣りファンにも人気のシーズン
夏はチヌ釣りのハイシーズンでもあります。
・紀州釣り(ダンゴ釣り)
・落とし込み釣り
・フカセ釣り
・ルアー(チニング)
多彩な釣法で大型の黒鯛を狙えるのが南紀の魅力です。
浅場に出ているため、初心者でも狙いやすいのも特徴。
夏のチヌ観察の楽しみ方
・双眼鏡や偏光グラスがあるとより見やすい
・午前中の方が水面が穏やかで観察しやすい
・そっと静かに近づけば、警戒せずに泳ぐ姿を間近に見られる
・写真撮影やお子さんの自由研究にもおすすめ
注意点
・暑いので熱中症対策を忘れずに
・日焼け止め、帽子、水分補給は必須
・足場が滑りやすい場所もあるのでサンダルより滑り止め付きシューズ推奨
まとめ
・和歌山南紀は、夏に黒鯛(チヌ)がよく見える絶好のシーズン
・浅場でゆったり泳ぐチヌの姿は、南紀の夏の風物詩
・釣りはもちろん、観察するだけでも楽しい体験に
夏の南紀に訪れたら、ぜひ海辺を覗いてみてください。
きっと黒い魚影がゆったりと泳ぐ姿に出会えるはずです。


